【初心者向け】毎月いくらから始める?無理なく続けられる少額積立投資ガイド
お金を将来のために増やしたい、でもまとまったお金を用意するのは難しいし、投資は難しそう…。そんな不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。投資と聞くと、大きな金額が必要だったり、価格の変動に一喜一憂したりするイメージをお持ちの方もいるかもしれません。
しかし、実は投資は必ずしも大金が必要なものではありません。毎月少額からでも始められる「積立投資」という方法があります。この記事では、これから資産形成を始めたいと考えている初心者の方に向けて、少額からの積立投資について、その仕組みやメリット、そして無理なく続けるための具体的な方法を分かりやすく解説します。
この記事を読むことで、あなたもきっと「これなら私にもできそう」と感じていただけるはずです。
積立投資とは?なぜ少額から始められる?
積立投資とは、文字通り、毎月決まった金額を積み立てるように投資を行う方法です。例えば、毎月1万円ずつ、特定の投資商品を購入し続けるといった形です。
この積立投資は、少額から始められるのが大きな特徴です。金融機関によっては、月々100円や1,000円といった、お小遣いのような感覚で始められる最低金額を設定しているところもあります。
なぜ少額から始めやすいかというと、一度に大きな資金を用意する必要がないためです。例えば、ある投資商品を100万円分買おうと思ったら、手元に100万円がなければ始まりません。しかし、毎月1万円の積立であれば、日々の生活費の中から無理のない範囲で捻出しやすいのではないでしょうか。
少額からの積立投資のメリット
少額から積立投資を始めることには、いくつかのメリットがあります。
1. 投資へのハードルが低い
これが最大のメリットと言えるでしょう。「投資=まとまったお金が必要」というイメージがあると、どうしても二の足を踏んでしまいがちです。しかし、月々数千円、あるいは数百円から始められるとなれば、心理的なハードルがぐっと下がります。「試しにやってみようかな」という気持ちで、気軽な一歩を踏み出しやすくなります。
2. 時間分散によるリスクの軽減効果が期待できる
積立投資では、毎月同じ金額で投資商品を買い続けます。これにより、投資商品の価格が高いときには少なく買い、価格が低いときには多く買うことになります。これを「ドルコスト平均法」と呼びます。
価格が高いときにまとめて買ってしまうと、その後価格が下がったときに大きな損失が出てしまうリスクがあります。しかし、積立投資であれば、買い付けのタイミングを分散するため、高値掴みのリスクを避けつつ、平均購入単価を抑える効果が期待できます。これは、特に初心者にとって、価格変動リスクを和らげる有効な手段となります。
3. 投資を習慣化しやすい
毎月決まった日に、決まった金額が自動的に引き落とされて投資に回るように設定しておけば、手間がかからず、投資を日々の生活の一部として習慣化しやすくなります。一度設定してしまえば、あとは放ったらかしでもコツコツと投資を続けることができます。
4. 複利効果を味方につけやすい
投資で得た利益を再び投資に回すことを「複利」と言います。雪だるま式にお金が増えていくイメージです。少額からでも、長期にわたって積み立てを続け、得られた利益を再投資していくことで、複利効果によって資産が効率的に増えていくことが期待できます。始めるのが早ければ早いほど、複利効果を享受できる期間が長くなります。
少額からの積立投資の注意点
メリットが多い少額からの積立投資ですが、注意しておきたい点もあります。
1. 大きなリターンには時間がかかる
少額から始めるため、短期間で資産が大きく増えるということは期待しにくいです。資産を大きく成長させるには、やはり「時間」を味方につけることが重要になります。焦らず、長期的な視点で取り組むことが大切です。
2. 手数料によっては効率が悪くなる場合がある
投資商品によっては、購入時や保有中に手数料がかかります。少額で頻繁に取引を行う場合、手数料が積み重なると運用効率が悪くなってしまう可能性があります。積立投資で利用されることが多い投資信託などでは、最近は購入手数料が無料(ノーロード)のものや、信託報酬(保有中にかかる費用)が低い商品も多く出ていますので、商品選びの際に手数料にも注目することが大切です。
3. 元本割れのリスクはゼロではない
投資には元本保証はありません。選んだ投資商品の価格が下落すれば、投資した金額(元本)を下回る可能性があります。少額であっても、このリスクは理解しておく必要があります。ただし、前述の通り、積立投資には時間分散によるリスク軽減効果が期待できます。
具体的にどう始める?少額積立投資の方法
少額で積立投資を始める具体的な方法としては、以下のようなものが考えられます。
1. 証券会社の積立投資サービスを利用する
多くのネット証券会社や一部の対面証券会社では、投資信託などの積立投資サービスを提供しています。最低投資金額を100円や1,000円としている会社もあります。NISA(ニーサ)やつみたてNISAといった税制優遇制度を利用して積立投資を行うことも可能です。
2. 財形貯蓄制度を利用する(勤務先に制度がある場合)
会社によっては、給与天引きで積立が行える財形貯蓄制度の中に、「財形年金貯蓄」や「財形住宅貯蓄」といった、元利合計550万円まで非課税となる積立タイプの貯蓄・投資制度があります。自動的に積み立てられるため、手間がかかりません。
3. iDeCo(個人型確定拠出年金)を利用する
iDeCoは、自分で掛金を積み立てて運用し、原則60歳以降に受け取る私的年金制度です。掛金が全額所得控除になるなど、大きな税制メリットがあります。月々5,000円から積み立てが可能で、1,000円単位で金額を設定できます。老後資金準備を目的とするなら、強力な選択肢の一つです。
まずは、ご自身の目的(老後資金、将来の大きな出費のためなど)や、毎月無理なく捻出できる金額を考え、どの方法が自分に合っているかを検討してみましょう。
無理なく続けるためのコツ
少額から始めた積立投資を、長く続けるためにはいくつかのコツがあります。
1. 毎月の金額を無理のない範囲で設定する
最初から背伸びした金額を設定すると、途中で家計が苦しくなり、積立を中断せざるを得なくなる可能性があります。まずは、たとえ少額でも、毎月必ず捻出できる金額から始めましょう。慣れてきたら、徐々に金額を増やしていくことも可能です。
2. 家計の「見える化」を行う
毎月いくらなら投資に回せるかを知るためには、まずご自身の収入と支出を把握することが大切です。家計簿アプリなどを活用して、お金の流れを「見える化」することで、無駄遣いを見つけたり、投資に回せる金額を把握したりすることができます。
3. 自動積立設定を活用する
多くの金融機関では、一度設定すれば毎月自動的に指定の金額を引き落とし、投資商品を購入してくれる「自動積立設定」が利用できます。これにより、手動で手続きする手間が省け、うっかり積立を忘れることもありません。給料日直後など、口座にお金があるタイミングで引き落とされるように設定すると良いでしょう。
4. 長期的な目標を持つ
何のために積立投資をするのか、長期的な目標を持つことが、モチベーション維持につながります。例えば、「10年後に旅行資金として〇〇万円を貯めたい」「老後資金として△△万円を準備したい」など、具体的な目標があると、市場の短期的な変動に惑わされずに続けやすくなります。
まとめ:少額からでも、まずは一歩踏み出してみましょう
将来のお金に対する漠然とした不安は、多くの方が感じていることかと思います。特にこれから定年を迎えられる方は、どのように資産を形成・維持していくかが重要な課題となります。
投資と聞くと難しく感じるかもしれませんが、毎月少額から始められる積立投資は、初心者の方でも比較的始めやすい方法の一つです。大きな金額を用意する必要がなく、時間分散効果でリスクを抑えながら、将来に向けた資産形成を進めることができます。
もちろん、投資にはリスクも伴いますが、仕組みを理解し、ご自身の状況に合った方法で、無理のない範囲で続けることが大切です。
まずは月々数千円からでも、積立投資の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。今日始める少額が、将来のあなたの資産を大きく育てるかもしれません。
この記事が、あなたの資産形成の第一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。