【初心者向け】定年までの目標額達成!50代から始める積立計画の立て方
定年までの目標額達成!50代から始める積立計画の立て方
定年が視野に入ってくる50代。「老後の生活資金は足りるだろうか」「今からでも資産形成はできるのだろうか」と、漠然とした不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
これまでの人生で培った経験や知識がある50代だからこそ、残り数年の会社員生活を最大限に活かし、計画的に資産形成を進めることが可能です。この記事では、50代から定年までの期間に焦点を当て、無理なく目標額を達成するための積立計画の立て方について、初心者の方にも分かりやすく解説します。
この記事を読むことで、以下の点が理解できます。
- なぜ50代からでも計画的な積立が重要なのか
- 定年までの目標額をどのように考え、設定するのか
- 目標達成に向けた具体的な積立計画の立て方
ぜひ、この記事を参考に、定年を見据えたお金の計画を立てる第一歩を踏み出してみてください。
なぜ50代からでも計画的な積立が重要なのか
「もう50代だから、今さらお金を増やそうとしても遅いのでは?」と思われるかもしれません。しかし、定年までの数年間は、まだ安定した収入を得ながら資産形成に取り組める貴重な期間です。
この期間を計画的に活用することで、定年退職時点での資産を大きく変える可能性があります。特に、毎月一定額をコツコツ積み立てていく「積立投資」は、まとまった資金がなくても始めやすく、価格変動リスクを抑えながら資産を増やす方法として有効です。
計画を立てることで、漠然とした不安が具体的な行動に変わり、「老後資金はいくら必要なのか」「そのためには毎月いくら積み立てれば良いのか」といった疑問を解消し、目標に向かって着実に進むことができるようになります。
定年までの目標額を考えよう
積立計画を立てるためには、まず「定年までに、あといくら準備したいか」という目標額を設定することが重要です。この目標額は、以下の考え方で目安を知ることができます。
定年までに準備したい金額 = (必要な老後資金の総額) − (公的年金の見込み額) − (退職金の見込み額) − (現在の預貯金・資産の合計額)
それぞれの項目について、もう少し詳しく見ていきましょう。
- 必要な老後資金の総額: 総務省の家計調査などでは、高齢夫婦無職世帯の平均的な支出額が示されていますが、これはあくまで平均です。ご自身のライフスタイルや、定年後の住まい、趣味、旅行、介護などにかかる費用を考慮して、自分にとって必要な金額を具体的に考えてみることが大切です。「【初心者向け】あなたに必要な老後資金はいくら?目標額の考え方と簡単な計算方法」などの記事も参考にしてみてください。
- 公的年金の見込み額: 将来受け取れる公的年金の金額は、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。これらの情報を活用して、将来受け取れるおおよその年金額を把握しましょう。
- 退職金の見込み額: 勤務先の規定や勤続年数によって異なります。人事部などに確認してみましょう。
- 現在の預貯金・資産の合計額: 普通預金、定期預金、現在保有している投資信託や株式などの資産額を合計します。
これらの金額を把握することで、定年までに自助努力で準備すべき金額の目安が見えてきます。これが、積立計画における「目標額」の参考になります。
目標達成のための積立計画の立て方
目標額が設定できたら、次にその目標を達成するための積立計画を立てます。
積立計画の基本的な考え方は、「目標額」を「積立を行う期間(定年までの年数)」で割って、毎月または毎年の積立額を計算することです。
ただし、積立投資の場合、預貯金のようにただ積み立てるだけでなく、運用による「利回り」も期待できます。特に長期で運用するほど、利息がさらに利息を生む「複利効果」の恩恵を受けやすくなります。50代から定年までという期間でも、この複利効果を味方につけることができます。
例えば、目標額が500万円で、定年まで10年間あると仮定します。単純に積み立てるだけなら、毎月約4万2千円の積立が必要ですが、もし年率3%で運用できた場合、毎月の積立額は約3万6千円で済むという計算になります(※運用利回りは将来を保証するものではありません)。
このように、運用による増加分も考慮して積立額を計算すると、毎月の負担を少し軽減できる可能性があります。具体的な計算は複雑な場合もあるため、金融機関が提供する積立シミュレーションツールなどを活用するのも良いでしょう。
計画を立てる際は、以下の点を考慮することが大切です。
- 無理のない積立額にする: 生活費や緊急資金を確保した上で、無理なく続けられる金額を設定しましょう。途中で挫折しないことが何よりも重要です。
- 積立方法を検討する: つみたて投資枠(旧つみたてNISA)やiDeCo(個人型確定拠出年金)など、税制優遇のある制度の活用を検討しましょう。これらの制度は、運用益にかかる税金が非課税になったり、掛金が所得控除の対象になったりするため、効率よく資産形成を進めるのに役立ちます。それぞれの制度には利用条件や仕組みに違いがあるため、ご自身の状況に合わせて選択することが大切です。
- 投資対象を選ぶ: どのような金融商品に投資するかを選びます。初心者の方には、複数の資産に分散投資された投資信託などが選びやすいかもしれません。「【初心者向け】投資信託のきほん」や「【初心者向け】分散投資とは?」などの記事も参考に、リスクを理解した上で検討しましょう。
計画を立てて実行する上での注意点
積立計画は一度立てたら終わりではありません。計画を実行していく上で、いくつか注意しておきたい点があります。
- 定期的な見直し: 家族構成の変化、収入や支出の変化、市場の状況など、様々な要因によって計画を見直す必要が出てくることがあります。年に一度など、定期的に計画と現状を確認し、必要に応じて積立額や投資対象を調整しましょう。
- 価格変動リスクへの理解: 積立投資は価格が変動する金融商品で行うため、評価額が一時的に元本を下回る可能性があります。特に定年が近づいてきたら、リスクを抑える方向に運用を見直すなども検討に入れる必要が出てくるかもしれません。価格変動は当然あるものと理解し、一喜一憂しすぎないことが大切です。
- 専門家への相談: 複雑な計算や制度の理解が難しい場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家に相談することも有効な手段です。ご自身の状況に合わせて、より具体的なアドバイスを受けることができます。
まとめ:定年までの期間を賢く活用しよう
50代からでも、定年までの期間を有効活用して計画的に積立を行うことは、老後資金の準備において非常に有効です。
まずは、ご自身の「必要な老後資金」「受け取れる年金」「退職金」「現在の資産」を把握し、定年までに準備したい目標額を具体的に設定してみましょう。次に、その目標額と定年までの期間から、無理なく続けられる毎月の積立額を計算し、つみたて投資枠やiDeCoなどの制度活用を検討しながら、具体的な積立計画を立てていきます。
計画は一度立てたら終わりではなく、定期的に見直すことが大切です。価格変動リスクも理解しつつ、焦らず、ご自身のペースで着実に積立を続けていきましょう。
この記事が、あなたが定年を見据えた資産形成に取り組むきっかけとなれば幸いです。まずは、ご自身の現状を把握することから始めてみてください。