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【初心者向け】長期投資の考え方 なぜ「長く続ける」ことが大切なの?

Tags: 長期投資, 資産運用, 初心者向け, 積立投資, 複利

漠然とした将来のお金の不安を解消したい、今からでもできる資産形成を知りたい、とお考えの初心者の方に向けて、お金の基本を分かりやすく解説する「お金のきほんガイド」。

今回は、資産運用でよく聞く「長期投資」という考え方についてご説明します。

「投資って難しそう」「損をするのが怖い」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。確かに、投資にはリスクが伴います。しかし、そのリスクを抑えながら、効率的に資産を増やしていくための基本的な考え方の一つが「長期投資」なのです。

この記事では、なぜ長期投資が大切だと言われるのか、その考え方やメリット、そして始める上での注意点について、初心者の方にも理解できるよう丁寧にご説明します。

そもそも長期投資とは? 短期投資との違い

投資には、大きく分けて「短期投資」と「長期投資」があります。

私たちが「お金のきほんガイド」でご紹介しているような、初心者向けの無理のない資産形成には、この「長期投資」の考え方が非常に適しています。

なぜ「長く続ける」ことが大切なの?長期投資の3つのメリット

では、なぜ資産運用において「長く続ける」ことが大切、つまり長期投資が有効なのでしょうか。主な理由を3つご紹介します。

メリット1:リスクを抑える効果が期待できる

投資の世界では、資産の価格は常に変動しています。時には大きく値下がりすることもあります。これを「価格変動リスク」といいます。

短期的に見ると、資産の価格は大きくブレ動く可能性があります。しかし、歴史を振り返ると、経済は一時的な落ち込みがあっても、長い目で見れば成長していく傾向があります。

長期投資では、この短期的な価格変動のブレを、時間という長いスパンでならす効果が期待できます。例えば、毎月一定額を積み立てていく「積立投資」を長期間続けることで、価格が高い時には少なく買い、価格が低い時には多く買うことになり、平均購入価格を抑える効果(ドルコスト平均法)が得られます。これにより、価格変動リスクを分散し、時間的なリスクも軽減できると考えられています。

メリット2:複利の効果を最大限に活かせる

長期投資の大きな強みの一つが「複利」の効果です。

複利とは、運用で得られた利益(利息や配当など)を、再び投資元本に加えて運用することで、利益が利益を生んでいく仕組みです。例えるなら、「雪だるま式」に資産が増えていくイメージです。

運用期間が長ければ長いほど、この複利の効果は大きくなります。単利(元本に対してのみ利益がつく仕組み)では得られない、時間による加速効果が期待できるのです。特に、投資期間が10年、20年と長くなるにつれて、複利の力は無視できないものとなります。

メリット3:市場の回復力を味方につける

投資をしていると、時には世界的な経済危機や予期せぬ出来事で市場全体が大きく下落することがあります。短期投資の場合、このような下落局面で損失を確定せざるを得なくなるリスクが高まります。

しかし、長期投資の場合、一時的な下落があったとしても、すぐに売却する必要はありません。経済は長い時間をかけて回復し、再び成長していく傾向があるからです。市場が回復するまでじっくりと待つことで、下落前の水準に戻ったり、さらに値上がりしたりする可能性が高まります。

このように、長期投資は経済や市場が持つ「回復力」を味方につける考え方と言えます。

長期投資を始める上での注意点

長期投資には多くのメリットがありますが、いくつか注意しておきたい点もあります。

まとめ:長期投資は時間を味方につける考え方

ここまで、長期投資の考え方やメリットについてご紹介しました。

長期投資とは、短期間の値動きに惑わされず、数年、数十年といった長い時間をかけてじっくりと資産を育てる方法です。

といったメリットがあり、特に初心者の方がリスクを抑えながら資産形成を目指す上で、非常に有効な考え方と言えます。

「今から始めても遅いのでは?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、始めるのに遅すぎるということはありません。ご自身のペースで、無理のない金額からでも、まずは「時間を味方につける」長期投資の考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。

具体的にどのように始めるかについては、別の記事(例:「つみたて投資のきほん」や「新しいNISAとは?」などの記事への内部リンクを想定)で詳しくご紹介していますので、そちらもぜひご覧ください。

焦らず、じっくりと、あなたのお金を育てていくことを応援しています。