【初心者向け】現金?キャッシュレス? 自分に合ったお金の払い方を見つけよう
「現金で支払うのが当たり前だったけれど、最近はキャッシュレス決済が増えてきて、どうすれば良いか迷ってしまう」「キャッシュレスって便利そうだけど、自分に使えるか不安」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に、定年後の生活を見据え、お金の管理や使い方について改めて考え始めたとき、日々の支払い方法についても疑問を持つことがあるかもしれません。
この記事では、現金とキャッシュレス決済のそれぞれの特徴や、自分に合った使い分け方について、初心者の方にも分かりやすく解説します。この記事を読むことで、あなたにとって一番納得のいくお金の支払い方を見つけるヒントが得られるはずです。
現金払いのメリット・デメリット
長年、日本社会の中心的な支払い方法であった現金には、多くの人が慣れ親しんでいる安心感があります。まずは、現金の良い点とそうでない点を確認してみましょう。
現金のメリット
- 使いすぎを防ぎやすい: 手元にある分しか使えないため、「今いくら持っているか」が分かりやすく、感覚的にお金を使った量が把握しやすいです。予算を決めて財布に入れるなどすれば、計画的な支出に役立ちます。
- どこでも使える安心感: 基本的に、お金のやり取りが行われる場所であればどこでも使えます。インターネット環境や特定の機器がなくても支払いが可能です。災害時など、インフラが停止した場合にも強い支払い手段と言えます。
- 物理的に「持っている」感覚: お札や小銭の重みや厚みで、資産が目に見える形で存在するという安心感があります。
現金のデメリット
- 持ち運びの手間とリスク: 多額の現金を持ち歩くのは、盗難や紛失のリスクを伴います。また、ATMから引き出す手間や、時間外手数料がかかる場合があります。
- 小銭の管理: 小銭が増えると財布がかさばり、支払いの際に正確な金額を出すのが面倒に感じることもあります。
- ポイント還元や特典がない: 多くのキャッシュレス決済にあるような、支払金額に応じたポイント還元やキャンペーンなどのメリットがありません。
キャッシュレス決済の種類とメリット・デメリット
キャッシュレス決済とは、現金を使わずに代金の支払いを行う方法全般を指します。クレジットカードだけでなく、様々な種類があります。
キャッシュレス決済の主な種類
- クレジットカード: 買い物をして後からまとめて支払う方法です。国際ブランド(Visa、Mastercardなど)が付いたカードなら、国内外の多くの店舗で使えます。
- デビットカード: 支払いと同時に、銀行口座から即座に引き落とされるカードです。口座残高の範囲内で使えるため、使いすぎを防ぎやすいという特徴があります。
- 電子マネー: 事前にチャージ(入金)して使うタイプ(交通系ICカードのSuicaやPASMO、流通系ICカードのnanacoやWAONなど)や、後から引き落とされるタイプ(ポストペイ型)があります。かざすだけで支払いが完了するものが多いです。
- QRコード決済・バーコード決済: スマートフォンのアプリなどに表示されたQRコードやバーコードを読み取る、またはお店のコードを読み取って支払う方法です。事前にチャージしたり、銀行口座やクレジットカードと紐づけたりして利用します。PayPayや楽天ペイなどが代表的です。
キャッシュレス決済のメリット
- ポイント還元やキャンペーンでお得: 支払金額に応じてポイントが貯まったり、特定の店舗で割引や特典があったりと、現金払いにはないお得さがあります。
- 手軽でスピーディー: カードをかざしたり、スマホを提示したりするだけで支払いが完了し、小銭を探す手間がありません。レジでの会計がスムーズになります。
- 利用履歴が残る: いつ、どこで、いくら使ったかがデータとして記録されます。家計簿アプリと連携させるなどすれば、お金の管理や家計の見直しに役立ちます。
- 持ち物が減る: 多額の現金を持つ必要がなくなり、財布がスリムになります。
- 衛生的: 現金の受け渡しがないため、衛生的であるとも言えます。
キャッシュレス決済のデメリット
- 使いすぎのリスク: 手元にお金が減っていく感覚が掴みにくいため、計画なく使ってしまうと予算オーバーになりやすい場合があります。
- 使える場所が限られる場合がある: まだ現金払いにしか対応していない店舗も存在します。特に個人経営の小さなお店などでは、キャッシュレスが使えないこともあります。
- 事前の設定や操作が必要: 利用開始には申し込みやアプリの設定などが必要です。支払い時も、アプリの起動や認証など、現金のやり取りとは異なる操作が発生します。
- 情報漏洩や不正利用のリスク: ID・パスワードの管理を怠ったり、不審なサイトで利用したりすると、個人情報が漏洩したり、不正利用されたりする可能性がゼロではありません。
- 通信環境が必要な場合がある: QRコード決済などは、スマートフォンの通信環境がないと利用できない場合があります。
自分に合った支払い方法の選び方・使い分け方
現金とキャッシュレス決済には、それぞれメリット・デメリットがあります。どちらか一方だけが良い、というわけではありません。大切なのは、ご自身のライフスタイルや価値観に合わせて、両方を上手に使い分けることです。
自分に合った方法を見つけるヒント
- まずは「お金の流れ」を把握する: 普段、どのようなお店で、どのくらいの金額を支払っているかを振り返ってみましょう。コンビニ、スーパー、病院、趣味のお店など、よく利用する場所でどの支払い方法が使えるか確認するのも良い方法です。
- 無理なく試せるものから始める: いきなり全ての支払いをキャッシュレスにする必要はありません。例えば、普段よく行くスーパーが対応しているQRコード決済を一つだけ試してみる、少額の買い物で電子マネーを使ってみるなど、ハードルの低いものから始めてみてはいかがでしょうか。
- 家計管理をどうしたいか考える: 「使った金額をしっかり把握したい」という場合は、利用履歴が残るキャッシュレス決済が便利です。「手元にある分だけ使いたい」という場合は、現金払いが安心感があるかもしれません。目的に合わせて支払い方法を選ぶのも一つの考え方です。
- セキュリティ対策を確認する: キャッシュレス決済を利用する際は、サービスのセキュリティ対策(パスワードの設定ルールなど)や、紛失・盗難時の連絡先などを事前に確認しておきましょう。むやみに個人情報を入力しない、不審なメールやメッセージには注意するなど、基本的な対策も重要です。
上手な使い分けの例
- 日々の少額な買い物(コンビニ、自販機など): チャージ式の電子マネーやQRコード決済は、素早く支払いが完了し、小銭も出ないので便利です。
- スーパーやドラッグストアでの買い物: ポイント還元のあるクレジットカードやQRコード決済、電子マネーなどがまとめて買う際にお得になることがあります。
- 公共料金や通信費などの支払い: クレジットカード払いに設定すると、毎月自動でポイントが貯まり、支払い忘れも防げます。
- 個人経営のお店や、まだキャッシュレス非対応の場所: 現金払いが必要になりますので、ある程度の現金は財布に入れておくと安心です。
- 旅行や大きな買い物: クレジットカードは高額な支払いにも対応でき、付帯保険が付いている場合もあります。
まとめ
現金払いとキャッシュレス決済は、それぞれ異なる特徴を持っています。どちらが優れているというものではなく、ご自身の生活スタイルや価値観に合わせて、両方の良い点を活かした使い分けを考えることが大切です。
- 現金: 使いすぎを防ぎやすい安心感、どこでも使える汎用性があります。
- キャッシュレス決済: ポイント還元などのお得さ、手軽さ、家計管理に役立つ履歴が残るといったメリットがあります。
デジタルツールに慣れていない方でも、まずは無理のない範囲で、一つキャッシュレス決済を試してみてはいかがでしょうか。使ってみることで、その便利さを実感したり、自分には合わない点に気づいたりすることができます。
お金の支払い方は、日々の生活に密接に関わる部分です。ご自身にとって最もストレスなく、賢く、そして安心して利用できる方法を見つけて、毎日の暮らしをより快適にしてください。