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【初心者向け】ネット銀行やスマホ決済 デジタル時代の金融サービスを安全に使う基本

Tags: デジタル金融, ネット銀行, スマホ決済, セキュリティ, 詐欺対策, 初心者

インターネットやスマートフォンの普及により、私たちのお金の管理や支払い方法も大きく変化しています。ネット銀行を利用したり、スマートフォンを使ってお店で支払いをしたりすることも一般的になってきました。

これらの「デジタル金融サービス」は、便利で時間や場所を選ばずに利用できるメリットがある一方で、「本当に安全なのだろうか?」「難しくてよく分からない」と、漠然とした不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、デジタル化する金融サービスを安心して利用するために知っておきたい基本的な知識と、安全に使うためのポイントを分かりやすく解説します。

デジタル金融サービスとは?

デジタル金融サービスとは、インターネットやスマートフォンなどのデジタル技術を活用して提供される様々な金融サービスの総称です。具体的には、以下のようなものが含まれます。

これらのサービスは、従来の金融サービスと比べて、様々な利便性を提供してくれます。

デジタル金融サービスを利用するメリット

デジタル金融サービスには、主に次のようなメリットがあります。

デジタル金融サービスに潜むリスク

便利なデジタル金融サービスですが、利用には注意が必要です。主なリスクとしては、以下のようなものが考えられます。

これらのリスクを理解した上で、適切な対策を講じることが大切です。

デジタル金融サービスを安全に使うための基本対策

デジタル金融サービスを安心して利用するために、ぜひ実践していただきたい基本的な対策をご紹介します。

1. 強固なパスワードを設定し、適切に管理する

2. 二段階認証(多要素認証)を設定する

多くの金融サービスでは、IDとパスワードでのログインに加えて、スマートフォンアプリでの承認や、登録した電話番号へのSMS認証コード送信など、もう一つの方法で本人確認を行う「二段階認証」を提供しています。これを必ず設定しましょう。不正ログインのリスクを大幅に減らすことができます。

3. 公式のウェブサイトやアプリを利用する

金融機関やサービスの公式サイトのアドレス(URL)をブックマークに登録しておき、そこからアクセスするようにしましょう。検索サイトからアクセスする場合も、偽サイトでないかURLを注意深く確認してください。アプリを利用する場合は、必ずApp StoreやGoogle Playなどの公式ストアからインストールしてください。

4. 不審なメールやSMS、電話に注意する

金融機関などが、メールやSMSでパスワードや口座情報を直接聞き出すような連絡をすることはありません。不審なメールやSMSが届いても、記載されているリンクをクリックしたり、個人情報を入力したりしないようにしましょう。電話で口座情報などを聞き出そうとする不審な連絡にも応じないでください。不安な場合は、メールや電話に記載されている連絡先ではなく、公式ウェブサイトに掲載されている正規の電話番号に問い合わせて確認することが重要です。

5. 利用している端末やソフトウェアを常に最新の状態に保つ

パソコンやスマートフォンのOS(基本ソフト)や、利用しているアプリは、常に最新のバージョンにアップデートして使いましょう。アップデートには、セキュリティ上の問題を修正する内容が含まれていることが多いためです。

6. セキュリティソフトを導入・活用する

パソコンやスマートフォンに、信頼できるセキュリティソフト(ウイルス対策ソフト)を導入し、常に有効な状態にしておきましょう。定期的にウイルススキャンを実行することも大切です。

7. 利用履歴をこまめに確認する

ネット銀行やスマホ決済の利用履歴や残高を定期的に確認し、身に覚えのない取引がないかをチェックしましょう。万が一、不正な取引があった場合に、早期に発見することができます。

8. 公衆Wi-Fiの利用に注意する

カフェや駅などで提供されている無料の公衆Wi-Fiは、セキュリティ対策が十分でない場合があります。個人情報や金融情報を扱う際は、公衆Wi-Fiの利用を避け、自宅の安全なネットワークやスマートフォンのデータ通信を利用することをおすすめします。

もし不正利用に気づいたら?

万が一、不正ログインや不正利用に気づいた場合は、落ち着いて以下の対応を取りましょう。

  1. サービスの利用を停止する: すぐに利用している金融機関やサービスのカスタマーサポートに連絡し、口座やサービスの利用停止手続きを行ってください。連絡先は、公式サイトなどで確認できます。
  2. パスワードを変更する: 他のサービスへの不正アクセスの可能性も考慮し、他のサービスで同じIDやパスワードを使っている場合は、それらのパスワードもすぐに変更しましょう。
  3. 警察に相談する: 被害状況を整理し、警察に相談することも検討してください。

まとめ

デジタル金融サービスは、私たちの生活をより便利にしてくれる強力なツールです。しかし、その利便性を享受するためには、セキュリティに関する基本的な知識を身につけ、適切な対策を継続することが不可欠です。

難しそうに感じるかもしれませんが、ご紹介した対策はどれも、少しの心がけや簡単な設定で実践できるものです。一歩ずつ、できることから始めてみましょう。デジタル金融サービスを正しく理解し、安全に利用することで、より賢く、安心して日々のお金を管理できるようになるはずです。